「典型的な女装者」なんていない
ジェンダー・フルイドと「典型的な女装者」(いわゆる女装子、女装家、男の娘、etc)の何が違うの?という疑問が湧いた人もいるかもしれない。
正直、私もよく分からない。
ただ「ジェンダー・フルイド」という概念が私にはピッタリだっただけ。「これだ!」って思った。
その前に、そもそも「典型的な女装者」なんてどこにもいない。
新宿二丁目・三丁目も梅田・神山界隈も、それ以外の東阪の女装店もいくつか行ったことがあるけれど、みんなそれぞれだった。
ただ美しくなりて女装する人。
男が好きで女装して男の気を惹こうとする人。
女好きが高じて女装する人。
カラダが小さいのがコンプレックスで女装したらハマった人。
女になりたくて女装する人(いわゆるトランスジェンダー)。
彼女に仕込まれて女装を始めた人。
ストレス解消で女装する人。
女装コンテストに無理矢理出さされてハマっちゃった人。
などなど、みんな様々。
性対象も女性でないとダメという人が結構多いけど、それこそゲイもバイもいる。
女装しているときは男しかダメで、男のときは女しかダメという人も多い。こういうのはバイと言うのだろうか?
女装者同士でないとダメとかいう人もいる。
最初は男はダメだったけど、段々好きになる人もいる。
あと、あまり外で知り合うことはないが、下着女装専門という人もいる。
下着フェチの場合もあるけれど、ちゃんとムダ毛の始末をしてメイクしてネットに写真をアップしている人もいる。かなり美しい人もいて、これなら服も着て外出すればいいのにと思うのだけど、下着姿でないと萌えないんだそうだ。
そうかと思えば、呼び方を忘れてしまったのだが、わざと汚い女装を専門にする人もいる。バカにされたり、蔑まれたりするのがいいんだそうだ。これなんかはジェンダーとは関係なさそうだけど、女装は女装である。
ドレス専門とかセーラー服専門とか、もはやフェチ側という人も多い。
私の感覚では、女装者の中にはジェンダー・フルイドな人が多いと思う。
それなのに自分は女性になりたいのだと勘違いして、女性ホルモンに手を出したり(まあ、美しくなるのにもホルモンは効くのだけど)、挙げ句の果てに性別適合手術を受けて後悔するとしたら気の毒なことだ。