揺らぐ性を生きる~私はジェンダー・フルイド

ジェンダー・フルイドという概念を1人でも多くの方に知っていただきたく、いろいろと書いております。

『女装と日本人』読了

三橋順子さんの『女装と日本人』(講談社現代新書)を朝方に読了。

三橋さんは女装界隈(今風にいうとクラスタ?)では有名な方で、この本も出た当時(2008年)から気になっていた。よくぞ講談社がこんな本を!と思ったのだった。

しかしなぜか手に取る機会がなく、たまたま安冨歩先生の『ありのままの私』を読んだら取り上げられていたので、何かの縁と思いKindleで買ったのだった。

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なぜ「女装趣味者」や「性別越境」ではなく「ジェンダー・フルイド」なのか?

このブログを読んで、私のことを「女装趣味者と何が違うのか?」と思う人も多いのではないかと思う。

あるいは性的マイノリティーに詳しい方なら、「『ジェンダー・フルイド』などと言っているが、昔からある『性別越境』のことではないのか?」と疑問を覚えるかもしれない。

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三人称に隠れた差別

三人称を書くとき、私はいつも釈然としない。

なぜ「彼」と「彼女」に分けないといけないのだろう。

あと「彼ら」を「彼ら・彼女ら」と併記するのは無様だとまで思う。

おそらく明治以降の風習だと思う。いちおうググってみたら、こんな記事もあった。

business.nikkeibp.co.jp

これを証拠だと決めつけるわけではないが、ある程度私の考えを裏付けてくれている。*1

要するに、日本では昔はみんな「彼」だったのだ。

*1:『彼氏」という言葉が「彼女」のあとに出てきたという話は興味深かった。

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いつもとつぜんやってくる・・・

いつもとつぜんやってくるあのモード。

女性モードがめんどくさくて、ほとんど何もしなくなるモード。

せっかくのタイミングなので、なぜそうなるのかを考えてみたのだけど、やっぱりわからない。

ただ、背景には孤独感や不安感などがある。

そういうときには、(まだ)精神的に不安定そうなミユキを表に出したくないのだろうか?

第4章と第5章が面白深かった―『ありのままの私』

女性装で生きる安冨歩東大教授に改めて興味を持ったので、『ありのままの私』(ポプラ社)を読んだ。

ジェンダー関係の本は日本ではあまり売れないのかもしれない。2015年初版の本なのに既に絶版になっていて、Amazonではマーケットプライスで売られていた。

ただし価値は高いようで、定価より高い出品ばかり。これはすごいことだ。

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集い、別れ、成長が残る~『めぞん刻の湯』

先日たまたま次の記事を読んだ。

gendai.ismedia.jp

ちょうど「ジェンダー・フルイドの私を支援してもらうためのFacebookグループ」を立ち上げたばかりで、方向性に自信がなかったのだけど、この記事を読んで大いに勇気づけられた。

この記事が紹介しているのが、『メゾン刻(とき)の湯』(小野美由紀、ポプラ社)という本だ。

早速購入し、すぐに読んだ。

  • 人間関係がうまく構築できない
  • コミュニケーションが苦手
  • コンプレックスが強い
  • 人に言えない趣味嗜好がある
  • 人に隠しておきたい過去がある
  • 本当の「友達」って何だろうと思う

こういったことで漠然と悩んでいる人(ディープに悩んでいる人は本を読むよりも、専門家に相談したほうがいい)にお勧めしたい。

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