ポジションの確定は分断のはじまり
この記事、
LGBTQの先鋭的な問題を浮き彫りにしていると思います。
人間、自分のポジションを確定したい
という欲求を持っています。
そのためには、
ポジションの名前が必要です。
あたしの場合で言えば、
ジェンダー・フルイドという名称を知って、
自分のポジションを得ることができました。
このことで、あたしの心は安定しました。
ですので、
LGBTQの人たちが、
自分のポジションの名称について
こだわるのはよく分かります。
バイでもパンでもどっちでもいいじゃん?
というのは、
当事者の不安を理解できない人のセリフ。
でも、名称はカテゴリを作るから、
一方で排他性につながる怖れがあります。
ジル・Bの言葉を借りれば、「呼び名が増えているのは団結の証なのかしら? それとも分断の象徴? わからないわ」
この懸念は、けっして杞憂ではないのです(*1)。
*1:ジル・Bが「わからないわ」と言いながら、「分断の象徴」になることを懸念しているのは明らかです。