トランス・ジェンダーが精神疾患でなくなった意味
つい最近(今年の6月)までトランス・ジェンダーは病気でした。
最近トランスジェンダーをめぐって大きな変化があった。2018年6月には、世界保健機関(WHO)が性同一性障害を精神疾患のリストから外す方向であると発表したのだ。
同性愛・両性愛も最近まで病気でした。それどころか先進諸国でも20世紀中頃までは犯罪でした。
チューリッヒという有名なコンピュータ学者も同性愛の罪で、社会的地位を失ったのでした。
それにしても、ようやくトランス・ジェンダーが精神疾患でなくなったのは、大きな意味があると思います。
日本でのこうした治療についてのガイドラインでは、性同一性障害は精神疾患の一種とされてきたため、こころの性は精神科医が診察して決めることになっていた。
これに対してからだの性は泌尿器科医か産婦人科医が診察して決めていた。
だが、こころの性を判断するのに精神科医の診断が必要だとの考え方は実は差別である。
トランスジェンダーでない「多数派」の人は、自分のこころの性が男性か女性か(それ以外か)を確認するために精神科医に相談することはないだろう。
それは、自分がどう思うかという問題を他人に聞く必要はないからだ。
そうなんです。
自分は何かということを精神科医に相談する必要は全くありません。
ただ、自分が何かという問いに対して、しっくりくる言葉があるのは重要ですけれど。