揺らぐ性を生きる~私はジェンダー・フルイド

ジェンダー・フルイドという概念を1人でも多くの方に知っていただきたく、いろいろと書いております。

全く悪気がないのに人を傷つけるから・・・

昨日はびっくり!

勝間和代さんが「同性愛」を告白したのだった。

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彼女の場合、バイセクシャルというほうが正確と思われる。が、同性愛傾向(というより満足度?)のほうが強いという印象だ。*1

 

カミングアウト後の勝間さんの表情がいいという人が多い。私もそう感じる。

そのぐらい自分が性的マイノリティであることを隠すというのは大変なことなのだ。

 

その裏で、後悔している人もいる。「くらたま」こと倉田真由美さんだ。

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倉田さんに悪気が全くないことは明らかだ。

「普通」の人は、周囲の人も「普通」と思っている。それが「普通」ということだ。

その「普通」(「秩序」と言い換えてもいい)を守るために、「普通」の人でさえ、様々な苦労をしている。

「普通」からはみ出る人も、その苦労を知っているから、「普通」を壊すのが怖い。

苦労して守っているものを壊すことで、何を言われるかわからないからだ。

 

お互い苦労している。ただ、傷つくのは「普通」からはみ出している人だ。

「普通」からはみ出している人が傷ついていることを知ってはじめて、「普通」の人は後悔する。

ときには、傷ついた挙げ句死んでしまう人もいる。こうなると後悔では済まなくなる。一生の心の傷となる。

 

13人に1人が性的マイノリティ(*2)なのだ。

その人たちが、どこかの地域に偏在しているわけではない。まんべんなくいるのだ。

 

私が会社員時代に、一緒に飲みに行った会社の同僚が、ゲイバーから出てきたニューハーフを見て「オカマ、気持ち悪い」と言った。

いい人だ。典型的な「普通」の人である。だが、この人とは腹を割って話はできないなと思った。

隣りにいる人間も「普通」だと信じて疑わない。女装するなんて、想像もしていなかっただろう。

そんなことは口が裂けても言えない。

 

言葉には気をつけよう。どこで誰を傷つけているかわからない。

傷ついているのは、性的マイノリティだけではない。

*1:こんな区別はどちらでもいいと思う。思うがマスコミの性的マイノリティに関する無知も透けて見えるから、あえて指摘する。

*2:LGBTではなく、もっと広い概念