女性が土俵に上がってはいけないことはそんなに浅い問題ではない
こんな事件でテレビは持ちきりだ。
これはテレビが言うような「男女差別」――という薄っぺらい問題ではない。
しかし一方で、男女差別はとても根の深い話だ。
その深いところで、土俵に女性が上がれない問題は強く結びついている。
そこでは、私たちジェンダー・マイノリティーの問題も直結している。
テレビでその深さを語ろうとしたら、最低でも半日の特番になるだろうから、薄っぺらくなるのも無理はないが、とにかくただ感情的に「男女差別」を糾弾しても、何も解決しない。むしろ本当の敵を頑なにするだけ。
この「本当の敵」というのは、全く悪意がない。ほとんどの人であれば、その両親だったりもする。
そんな問題なのだ。
今の私に、この問題を十分に語る力はないし、将来は社会運動を展開したいと思っているわけでもない。
ただ、もっとしたたかな、戦わずして「勝つ」ような戦い方を目指していると、今は言っておこう。
目指しているのも本当は、勝利ではなく幸福だ。