揺らぐ性を生きる~私はジェンダー・フルイド

ジェンダー・フルイドという概念を1人でも多くの方に知っていただきたく、いろいろと書いております。

「友達だから」

女友達の薦めでスター・オブ・ザ・カラーという会社のファンデーションのトライアルキットを取り寄せたところ、うまく使いこなせず失敗した、ということを先日書いた。

miyuki-morikawa.hatenablog.com

 

で、薦めてくれた友人Yさんに使い方を教わりに、横浜まで出かけた。

場所は、横浜西口のビッグエコー

自宅から女の格好で出かけ、カラオケボックスでメイク落としをして、もう一度メイク。

男モードで行って、着替えても良かったのだけど、あいにくの大雨。大荷物がイヤなのでこうした。

 

実際にやってもらいながら教わったので、よく理解できた。

なるほど、ファンデーションとチークはこんなにちょっとでいいんだ。

そのかわりハイライトとパウダーはけっこう多めに使うんだな。

という感じ。

 

ついでにアイラインのポイントも教えてもらった。

そうか。目尻の三角形の作り方が重要なのね。

 

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▲その後、一人飲んでいるときの自撮り写真

 

メイクは上手な女性に直に教わると上達する。

今まで4人ほどの人から教わってきたが、矛盾するわけでなく、なのに重なることもなく、それぞれが違うポイントを教えてくれた。

 

Yさんにお礼を言うと、「こちらこそ楽しかった」と言う。

何でこんなに良くしてくれるのか聞いたら、困惑した顔でちょっとの間考えてから、「おばさんのおせっかいよ」と答えた。Yさんは教える仕事をしているので、教え子とかにも、こういったアドバイスをするらしい。

 

ただ私の意図はちょっと違っていた。

私がこんなことを言うのは大きな矛盾だと分かっている。でも、そもそもいい歳して女装する男なんて世間一般から見たら変だし、気持ち悪いと思うほうが普通ではなかろうか。

そんな者に、いろいろと教えてくれるのはなぜだろうという疑問が頭を離れないのだ。

 

分かってくれると思ったからこそカミングアウトしているわけで、こんなことを改めて聞くのも失礼だと思い、(ここに書いてしまったが)それは言わなかった。

 

しばらくしたら、Yさんからメッセージが来て「友達だから」と書いてあった。

これは、今書いたような複雑な思いを常に抱えているから、とても心に染みた。

 

近所の女装でしか行かないお店の常連の女性たちも、銀座のバーのママやスタッフも、あるいはお店のマスターも、そういえば友達として接してくれていることに改めて気がついた。

単に友達というより、ミユキいじり(いい意味で)を楽しみにしてくれているのも感じる。Yさんも「楽しかった」と言ってくれたし。

 

元々は一人でこそこそ楽しむ趣味だった。

新宿や大阪の女装バーに出かけるようになっても、実はあまり友達が作れなかった。

最近になって、普通に友達が作れるようになり、その人たちに「楽しみ」を提供できるようになった。

これって大きな変化ではないだろうか。