『こころ』を読む
私は心が不安定だ。
精神病というのではないが、神経症は患ったことがある。
その後、神経症の再発はないが、一歩手前まではよく行く。
しばらく幸せな気分に浸ることがあるのだが、その反動で深く落ち込む。
そういうことの繰り返し。いつも悩んでいるのだ。
先週末からまた落ち込みがやってきた。
それで『悩む力』を久しぶりに読んだ。
私のような人間はどうやら一生悩むのが似合っているらしい。
なかなか受け入れがたい結論だ。
それで、同書で何度も取り上げられている夏目漱石の『こころ』を読んでみることにした。
あらすじはよく知っているのだが、恥ずかしながらはじめて読んだ。
「先生」は自殺してしまったが、逆に「生きろ」というメッセージを受け取った。なぜなら「先生」はとても卑怯なことをし、卑怯なまま死んでいったからだ。
単純すぎる理解だが、私はそれでいいと思った。
一生悩みながらも、ときたま幸せを感じながら、生きていくしかないようだ。